2025年7月23日 mRNA:ワクチンか遺伝子治療か?安全性規制の課題
2025年7月23日水曜日
いまさらだけどコロナワクチンの怪しさを残しておく。
フランス国立医薬品安全庁の内部文書分析により、COVID-19 mRNAワクチンが本来「遺伝子治療製品」として厳格な規制を受けるべきものだったにも関わらず、「ワクチン」として分類され、数多くの重要な 安全性試験が省略されていたことが明らかになった。
私たちが「ワクチン」だと思って接種したCOVID-19 mRNAワクチンは、実際には人類史上初の大規模な遺伝子治療実験だったのかもしれない。
従来のワクチンは病原体の一部や弱毒化したウイルスを直接注射し、免疫系に「これが敵です」と教える仕組みだった。しかしmRNAワクチンは全く違う。人間の細胞にmRNAという遺伝情報を送り込み、その細胞に「スパイクタンパク質を作れ」と命令する。つまり、あなたの体を「タンパク質工場」に変えてしまうのだ。
この仕組みは、規制当局自身が定義する「遺伝子治療」そのものである。それなのに、なぜ「ワクチン」として扱われたのか。
製薬会社は最初から遺伝子治療だと知っていた
驚くべきことに、製薬会社自身が当初からこれを遺伝子治療だと認識していた。モデルナ社は2020年の米証券取引委員会への提出書類で「現在、mRNAはFDAによって遺伝子治療製品と見なされている」と明記している。ビオンテック(ファイザーと共同開発)の創設者ウグル・サヒンも2014年の論文で「mRNA薬物は生物学的製剤、遺伝子治療、または体細胞治療に分類されるべき」と述べていた。
つまり、開発企業は最初から「これは遺伝子治療だ」と理解していたのだ。
それなら、なぜ遺伝子治療として承認されなかったのか。答えは単純だ。遺伝子治療として承認申請すれば、はるかに厳しい安全性試験が必要になり、開発に何年もかかってしまうからだ。パンデミックという「緊急事態」を理由に、規制当局は感染症ワクチンとして扱うことを決めた。
しかし、ここに大きな矛盾がある。欧州の規制では「ワクチンは抗原を含有しなければならない」と定められているが、mRNAワクチンには抗原が含まれていない。抗原は接種後に体内で作られるのだ。
医薬品なら95%必要な純度がなぜ50%で許可されたのか
もっと衝撃的なのは製品の品質だ。医薬品の純度基準は通常95%だが、COVID-19 mRNAワクチンは50%という大幅に緩和された基準で承認された。つまり、注射液の半分が「何か別のもの」だったということだ。
しかも、製造バッチごとの品質にも大きなばらつきがあることが内部文書で明らかになっている。ある研究では、バッチによって毒性に差があることも報告されており、これは成分の違いに起因する可能性がある。
残存DNA(製造過程で使用されるDNA鋳型の残留物)についても、バッチ間で大きなばらつきが確認されている。このDNAには抗生物質耐性遺伝子が含まれており、人体の細菌や細胞に取り込まれるリスクが懸念される。
全身に広がり数週間残り続けることを隠していた
最も深刻なのは、mRNAとその産物であるスパイクタンパク質が全身に広がり、数週間から数カ月にわたって体内に残り続けることが判明していることだ。当初、「注射部位の筋肉に留まる」と説明されていたが、実際には脳、心臓、肝臓、卵巣、精巣など全身の臓器に分布することが確認されている。
ある研究では、接種3週間後に死亡した人の脳と心臓からスパイクタンパク質が検出された。別の研究では、接種100日後の皮膚病変からもスパイクが見つかっている。
これは重大な問題だ。なぜなら、遺伝子治療製品の規制では「全身に広がる場合は生殖細胞への影響、発がん性、長期毒性を詳細に調べなければならない」と定められているからだ。しかし、これらの試験は実施されていない。
母乳に移行することを知らずに授乳中の母親に推奨していた
さらに衝撃的なのは、妊娠・授乳中の女性への影響だ。承認時点では「胎盤通過や母乳への移行に関するデータは利用できない」と当局も認めていた。それなのに、妊娠中や授乳中の女性にも接種が推奨された。
その後の研究で、接種後1週間以内にmRNAが母乳に移行することが確認された。FDA報告書では「授乳中の乳児に悪影響を与える可能性がある」と警告されている。また、マウス実験では類似のナノ粒子が胎盤を通過することも示された。
動物実験では、モデルナとファイザーの両方で胎児の骨格異常が観察されたが、これらは「治療とは関連がない」と判断された。しかし、両社で同じ異常が見られたという事実は、偶然では片付けられない。
30年間の安全性追跡が必要なのになぜ2年で済まされているのか
遺伝子治療製品には長期の安全性追跡が義務付けられている。欧州では30年間、米国でも5-15年間の追跡調査が必要だ。特に新たながん、神経疾患、自己免疫疾患、血液疾患、感染症について監視しなければならない。
しかし、mRNAワクチンについては24カ月の追跡で済まされている。しかも、臨床試験のプラセボ群の98%がワクチンを接種してしまったため、長期的な比較ができない状態だ。
さらに問題なのは、実際に監視対象とされている疾患の報告が相次いでいることだ。骨髄抑制、再生不良性貧血、脳炎、脱髄性疾患、自己免疫性神経疾患、リウマチ性疾患、新規または再活性化したがんなどが報告されている。
私たちは巨大な人体実験の被験者だったのか
この分析が明らかにするのは、COVID-19 mRNAワクチンが本来必要な安全性評価を受けずに承認されたという事実だ。製薬会社自身が遺伝子治療だと認識していた製品が、「ワクチン」という名前で数十億人に接種された。
パンデミックという緊急事態だったとはいえ、これほど多くの安全性試験が省略されたことは前例がない。特に問題なのは、今後インフルエンザワクチンなど他のワクチンもmRNA化される計画が進んでいることだ。
私たちには知る権利がある。自分の体に注射されるものが何なのか、どんなリスクがあるのか、長期的にどんな影響があるのか。そして、なぜこれほど重要な情報が隠されていたのか。
出典:mRNA: Vaccine or Gene Therapy? The Safety Regulatory Issues (2023) -Helene Banoun